国連安保理の緊急会合で発言するロシアのネベンジャ国連大使(9日、ニューヨークの国連本部)=共同

【ニューヨーク=共同】国連安全保障理事会は9日、ウクライナ首都キーウ(キエフ)の小児病院へのミサイル攻撃を協議する緊急会合を開いた。ウクライナや日米英などがロシアを相次いで非難する中、ロシアのネベンジャ国連大使は「ウクライナの防空ミサイルによるものだ」と反論。ロシアに責任を押し付ける「プロパガンダだ」と主張した。

会合には小児病院の医師もオンラインで参加し、負傷した子どもたちと泣き叫びながら必死で逃げたと振り返った。

ネベンジャ氏は、小児病院から2キロ離れた軍事産業施設への攻撃は認めた上で、ウクライナが病院や住宅の密集する地域に防空ミサイルを配備していると批判。「もしロシアの攻撃だったら病院にいた子どもは全て、大人もほとんどが殺されていただろう」と語った。

ウクライナのキスリツァ国連大使は、ミサイルの飛行ルートや写真などを証拠として示し「ロシアは最も弱く無防備な病気の子どもを標的にした」と語気を強めた。

会合冒頭には今月の議長を務めるロシアが、理事国ではないウクライナの参加に必要な手続きが取られていないと指摘する場面もあった。

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