【バンコク=藤川大樹】タイと国境を接するミャンマー東部カイン州で国軍と戦う少数民族武装勢力「カレン民族解放軍(KNLA)」の幹部は11日、カイン州の都市ミャワディを掌握したと明らかにした。ミャワディはタイとの重要な国境貿易拠点で、国軍にとっては打撃だ。

ミャンマー東部カイン州で、抵抗勢力側が押収した国軍の第275歩兵大隊の銃=関係者提供

 カイン州では、国軍側と、KNLAや民主派の武装組織「国民防衛隊(PDF)」との間で戦闘が続く。  現地からの情報によると、KNLA側は5日、ミャワディから西に約10キロのティンガンニーナウンを掌握。ミャワディに駐留する国軍の第275歩兵大隊に投降を呼びかけたものの、応じなかったことから8日に攻撃を始め、11日未明に大隊の軍事基地を占拠した。  国軍側はソーウィン副司令官が防衛の指揮を執り、援軍を送ったが、車列は途中で待ち伏せ攻撃を受けた。ほとんどのトラックは兵士ではなく、食料や物資を積んでいた。大隊の兵士ら100~200人が現在、タイへ亡命するため、ミャワディと対岸のタイ北西部ターク県メソトをつなぐ第2友好橋で待機しているという。 

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