ウクライナ政府は22日、計234億ドル(約3兆7千億円)の対外債務の再編案について、民間投資家の代表団と基本合意したと発表した。ロシアによる全面侵攻後、債務返済が猶予されていたが、その期限が迫っていた。今回の合意で、債務不履行(デフォルト)は回避できる見通し。

 政府発表や英フィナンシャル・タイムズによると、民間投資家が持つドル建てとユーロ建てのウクライナ国債を新たに発行する国債と交換する。新たな国債は、元本や当面の利払いが一部減免され、元本の返済期限である満期も2029年以降に延長される。マルチェンコ財務相はX(旧ツイッター)で「政府は今後3年間で114億ドルの債務返済を節約できる」と説明した。

 ウクライナは侵攻を受けて財政が悪化し、支援する国際通貨基金(IMF)は民間投資家向けの返済条件緩和などの債務再編を求めていた。(ベルリン=寺西和男)

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