【ブリュッセル=共同】欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は22日、ハンガリーの首都ブダペストで8月下旬に予定されていた非公式外相会合の開催場所をブリュッセルに変更すると発表した。EU議長国ハンガリーのオルバン首相がEU側と調整せずにロシアを訪問し、プーチン大統領と会談したことを受け、開催権を事実上剝奪した。
ボレル氏はブリュッセルでの記者会見で「(オルバン氏が)EUの外交政策を否定した結果だ」と強調。ロシアのウクライナ侵略への対応を巡り、ロシア寄りのハンガリーと、ウクライナ支援で一致する大半の加盟国との亀裂が深まった。
ロイター通信によるとハンガリーのシーヤールトー外務貿易相は23日、ボレル氏の発表を受けた声明で「私にとっては何も変わらない」として、外相会合がどこで行われようと問題ではないとの考えを示した。
オルバン氏は仲介外交を掲げ、今月2日にウクライナでゼレンスキー大統領、5日にロシアでプーチン氏とそれぞれ会談。EU欧州委員会は16日、ハンガリー主催の非公式会合にEUの閣僚に当たる欧州委員を派遣しない方針を表明していた。
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