中国とウクライナの外相が会談 双方の立場強調 発表にずれも

ウクライナと中国の外務省は、クレバ外相と王毅外相が、24日に中国南部の広州で会談したと発表しました。

ウクライナ側によりますと、クレバ外相は会談で「ウクライナの公正な平和が、中国の戦略的な利益になると確信している」と述べ、ウクライナが提唱する和平案の実現に向けて中国の役割に期待を示しました。

一方、中国側によりますと、王外相は、中国がことし5月にブラジルとともに発表した、政治的解決に関する独自の提案が国際社会から幅広い支持を得ているとアピールし、クレバ外相が会談で、提案を真摯（しんし）に検討しロシアとの対話も望む姿勢を示したとしています。

ただ、ウクライナ側の発表では、クレバ外相は、ロシア側が誠実に応じる用意があれば、一定の段階で交渉に参加するつもりはあるが、今のロシアにそのような用意があるようにはみられないと強調したとしていて双方の発表にはずれもみられます。

ウクライナは、みずからの和平案に中国を引き込み、ロシアをけん制したい思惑がある一方、中国は、ロシアとの関係を深めており、今回の会談は、双方がそれぞれの主張を明らかにした形です。