男子種目別床運動で金メダルを獲得したフィリピンのユーロ=共同

3日行われたパリ五輪体操の種目別決勝で、フィリピンのカルロス・ユーロが床運動を15.000点で制し、全競技を通じてフィリピン男子初の金メダルを獲得した。

母国だけでなく、二人三脚で育ててくれた日本の恩師にささげる快挙だ。体操の床運動で24歳のユーロが全競技通じてフィリピン男子初の金メダル。豪快な跳躍技を美しく決め「米国や英国と違って小さな国。だからこの『金』は本当に大きなこと」と誇らしげだった。

男子種目別床運動で優勝したフィリピンのユーロ=パリ(共同)

マニラ出身で13歳の時、フィリピン代表合宿に日本協会から派遣されていた釘宮宗大コーチと出会った。真っすぐ立てなかった倒立や左右逆回転だったひねり技など、基礎を一から丁寧に教わった。2016年に来日。東京都内の2LDKの部屋で共同生活を送り、19年世界選手権で床運動の頂点に導いてもらった。

昨春に帰国を決断。新たな環境で一歩を踏み出したが「心から『ありがとうございます』という言葉を届けたい。釘宮コーチがここまで成長させてくれた」と感謝の念にあふれていた。(共同)

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