【NQNニューヨーク=戸部実華】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸して始まり、午前9時35分現在は前週末比102ドル60セント高の3万8089ドル00セントで推移している。前週末に売りが目立ったハイテク株を中心に押し目買いが先行した。中東情勢を巡る過度な警戒感が和らいでいることも、相場を支えている。
前週末にかけてハイテク株に売りが広がり、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は1月末以来の安値を付けていた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は約2カ月ぶりに5000を下回って終えていたため、22日は値ごろ感を意識した買いが入りやすい。前週末に10%安となったエヌビディアは22日に一時4%高になるなど、投資家心理の改善につながっている。
今週から米主要企業による決算発表がヤマ場を迎えるなか、23日にテスラ、24日にメタプラットフォームズ、25日にアルファベットやマイクロソフトといった注目度の高い銘柄の発表が相次ぐ。ハイテク企業を巡っては人工知能(AI)関連の需要による業績期待が高い一方、実績や業績見通しが市場予想に届かなければ失望売りも出やすい。内容を見極めたい雰囲気も強い。
個別銘柄ではデータ管理システムを手掛ける企業の買収を断念したと伝わったセールスフォースへの買いが目立つ。アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトも高い。一方、ユナイテッドヘルス・グループやシェブロンには売りが先行した。22日朝に発表した2024年1〜3月期決算で1株利益が市場予想を上回ったベライゾン・コミュニケーションズは朝高後、下落に転じている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は7営業日ぶりに反発して始まった。
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