7月末に未曾有の洪水被害に襲われた北朝鮮で、金正恩総書記は自らゴムボートに乗りこむなど被災地を視察した。そういった中で実施した“ド派手”なミサイル配備の式典には、金氏の後継者候補と噂される愛娘・ジュエ氏も登場したが、大雨被害の状況を考慮してか、その場面は少なかった。
ゴムボート乗り自ら視察
7月末、記録的な大雨に襲われた北朝鮮。
この記事の画像(18枚)災害現場を視察していた金総書記は、車が水没しながらも鋭い視線で被害を見つめる。
自らゴムボートに乗り込み、頭に枝が接触するも、険しい顔で視察を続ける姿が見られた。
そんな中、朝鮮中央テレビが伝えたのは、金総書記が出席して行われた新型戦術弾道ミサイルの発射台250台を配備する式典だ。
北朝鮮のミサイル配備の式典で、仁王立ちで花火を見つめる最高指導者・金正恩総書記。
まるでロックバンドかのような演奏が始まると、無数のドローンで夜空に北朝鮮の旗が浮かんだり、ド派手な花火が打ち上がったり豪華な演出が続いた。
“話題の女性”も登場
今回の式典には、世界が注目する“あの女性”も現れた。
笑顔の金総書記が手をつないでいるのは、金総書記の娘・ジュエ氏とみられる女性だ。
韓国の国家情報院が、「現時点で有力な後継者」とした上で、次期指導者になるための教育を受けているとの見方を示す人物だ。
2023年2月に、事実上初めて市民にお披露目されたとみられるジュエ氏の映像では、まだあどけなさが残っていた。
また、2023年3月の映像では、日本円で28万円程のクリスチャンディオールのものと見られるコートを身につけていた。
2024年5月には、二の腕辺りが透けている、シースルーの服を着て公の場に現れ、北朝鮮市民とは一線を画す“今風の装い”が、特別な存在のアピールではないかとの憶測を呼んでいた。
今回の映像では、濃い青のジャケットスタイルで登場したジュエ氏。
足元は見えないが、身長が、金総書記にかなり近づいたように見える。
登場少なかった理由とは
今回、式典の放送は約32分間だが、ジュエ氏の登場シーンは1分43秒だった。
有力な後継者とされているにも関わらず、登場シーンが少なかったと言える。
北朝鮮事情に詳しい専門家は、「水害被害があまりにも大きく、ジュエ氏を前面に出すには適切な雰囲気ではない。公式の場に連れてくるだけで、存在感を表す程度にしたかったのだろう」と考察している。
(「イット!」 8月6日放送より)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。