イタリアのクロセット国防相(同国国防省提供・共同)

 【ローマ共同】イタリアのクロセット国防相は17日までに共同通信の書面インタビューに応じ、中国が海洋進出の動きを強めるインド太平洋地域で「航行の自由」確保に貢献する意思を示した。一環として海軍空母「カブール」が今月下旬、日本に初寄港し、海上自衛隊と共同訓練する。クロセット氏も同時期に訪日し、日本とイタリア、英国で進める次期戦闘機の開発など防衛分野での協力深化を目指す考えだ。  イタリアは近年、戦闘機や軍艦を日本に派遣し、インド太平洋地域で存在感を高めている。カブールは海自横須賀基地(神奈川県横須賀市)に入港する。  日伊両政府は6月、自衛隊とイタリア軍が物資などを融通し合う「物品役務相互提供協定(ACSA)」の交渉開始に合意した。クロセット氏は来年春ごろまでの交渉妥結に期待を示すとともに、自衛隊との一層の交流を促す考えも表明した。  インド太平洋地域の「経済、政治的な重要度が増している」とし、貿易やエネルギー調達のため自由で開かれた安全な航路の確保が不可欠だと指摘した。


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