イスラエルとヒズボラ 攻撃の応酬続く
イスラエルと、隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの間でも攻撃の応酬が続いています。
レバノンの国営通信は、17日未明に南部ナバティエでイスラエル軍の空爆があり、子ども2人を含む10人が死亡したと伝えました。
これについて、イスラエル軍はヒズボラの武器庫を空爆したと主張しています。
ヒズボラはこの空爆への報復として、17日、イスラエル北部にロケット弾による攻撃を行い、イスラエル軍の兵士2人がけがをしたということです。
ヒズボラは、イスラエルと敵対するイランの支援を受けていて、ロイター通信は今月13日、イラン政府の高官が、ガザ地区での停戦に向けた協議が失敗するなどした場合はヒズボラなどとともにイスラエルへの直接攻撃に踏み切ると主張したと伝えています。
ヒズボラは、16日にはイスラエルへの攻撃の準備を進めている様子だとして、多数のロケット弾が運び込まれた広大な地下施設の動画を公開し、イスラエルに対するけん制を強めています。
ガザで攻撃続く 米国務長官 イスラエルで停戦向け働きかけへ
イスラエル軍は、17日もガザ地区の中部や南部で軍事作戦を続けています。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、医療関係者の話として、各地への空爆によって34人が死亡したと伝えました。
ガザ地区の保健当局によりますとこれまでの死者は4万74人にのぼっています。
こうした中、アメリカのブリンケン国務長官は、18日にもイスラエルを訪問し、停戦と人質の解放に向けた協議の進展を働きかけることにしています。
協議では、アメリカが、イスラエルとハマスの隔たりを埋めるための新たな提案を行い、イスラエルの当局者が仲介国のカタールやエジプトに出向き、停戦の条件などについて話し合っているものとみられます。
アメリカのバイデン大統領は「合意は間近に迫っている」との認識を示していますが、ハマス側は「イスラエルが新たな条件を加えようとしている」などとイスラエルとアメリカへの不信感をあらわにしていて、交渉が進むかは依然として不透明です。
協議の行方は、ハマスの最高幹部の殺害を受け、イスラエルへの報復を宣言するイランの動きにも影響を与える可能性があります。
紛争のこれ以上の拡大を食い止め、イスラエルとハマスの停戦を実現させたいアメリカ政府が、イスラエル側にどのような働きかけを行うのか注目されています。
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