【ソウル=上野実輝彦】韓国軍関係者は20日、北朝鮮の軍人とみられる1人が同日に南北軍事境界線を越えて韓国側に入り、身柄を確保したと明らかにした。亡命とみられる。北朝鮮から韓国への越境が判明したのは今月2人目で、脱北が相次いでいる。

南北軍事境界線に位置する板門店(資料写真)

◆8日には一般住民が亡命

 韓国メディアなどによると、軍人は20日未明、韓国北東部・江原道(カンウォンド)高城(コソン)の南北軍事境界線を徒歩で越えてきた。軍服を着た下士官で、亡命の意思を示しているという。韓国軍は「北朝鮮側にいた時から動向を捕捉し、誘導作戦を実施して身柄を確保した」と説明した。軍人の亡命は2019年以来。  北朝鮮からは今月8日にも、一般住民1人が韓国北西部の漢江(ハンガン)河口付近を経由し韓国に亡命している。韓国メディアによると、昨年5月と10月には北朝鮮の一般住民複数人が海路で韓国に入った。 

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