米ニューヨークのウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=稲場三奈】21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に反発して始まり、午前9時35分現在は前日比85ドル93セント高の4万0920ドル90セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを開始するとの見方が引き続き相場を支えている。半面、同日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨公表などを控える。内容を見極めようと積極的な売買は限られている。

米労働省は午前に雇用統計の年次改定を公表する。市場にはこれまでに発表した雇用者数が大きく下方修正されるとの観測がある。午後にはFRBが7月30〜31日開催のFOMCの議事要旨を公表する。参加者の物価や雇用についての認識や利下げに対する姿勢に関心が集まっている。

消費関連銘柄の一角に買いが入り、投資家心理を支えている。ダウ平均の構成銘柄ではないが、小売りのターゲットとディスカウント衣料品のTJXが大幅高となっている。いずれも朝発表の2024年5〜7月期決算で業績が市場予想以上だったほか、一部見通しを従来予想から引き上げ、買いが集まっている。ダウ平均の構成銘柄ではホーム・デポやナイキなどに買いが波及している面がある。

その他のダウ平均の構成銘柄では、アマゾン・ドット・コムやインテル、シェブロンなどが買われている。中国ネット通販の京東集団(JDドットコム)の株式を売却しおよそ36億ドルを調達すると伝わったウォルマートも高い。一方、アメリカン・エキスプレスやIBM、セールスフォースは下げている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。

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