米製造業の景況感は2カ月連続で不況水準となった=ロイター

【ニューヨーク=佐藤璃子】米S&Pグローバルが22日発表した8月の米国購買担当者景気指数(PMI、速報値)は製造業が48.0となり、2023年12月以来、8カ月ぶりの低水準を記録した。ダウ・ジョーンズによる市場予想(49.3)を下回った。

調査期間は8月12〜21日。2カ月連続で好不況の節目とされる50を下回り、前月の確報値から1.6ポイント低下した。生産活動や新規受注が減速したほか、事業の先行き懸念の高まりを受けた雇用環境の悪化が重荷となった。

総合指数は54.1と前月比0.2ポイント低下した。サービス業は55.2と同0.2ポイント上昇した。製造業とは対照的に、新規ビジネスが拡大した。サービス価格の上昇率が大幅に鈍化した一方で、雇用者数は減少した。

インフレ鈍化と労働市場の減速の両方が示された結果となった。

S&Pグローバルのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「インフレがゆっくりと正常な水準に戻りつつある一方で、景気減速のリスクも浮き上がってきた」と分析した。「(米連邦準備理事会による)利下げの可能性をより高めた」と指摘した。

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