AIで増益を確保した百度

【重慶=多部田俊輔】中国ネット大手の百度(バイドゥ)が22日発表した2024年4〜6月期決算は、純利益が前年同期比5%増の54億8800万元(約1100億円)だった。国内経済の停滞で広告収入は減少したが、人工知能(AI)のクラウドサービスの成長で増益を確保した。

売上高は微減の339億元。広告収入が中心のオンラインマーケティング事業が2%減の206億元となったが、クラウドサービスなどの非広告事業は3%増の133億元と伸びた。

李彦宏(ロビン・リー)董事長兼最高経営責任者(CEO)は決算発表の文書で「AIクラウドが引き続き加速し、オンラインマーケティング収入へのマクロの逆風を相殺し、コア事業の売上高は小幅のプラスとなった」と強調した。

コスト削減で増益を実現した。販売管理費を9%減の57億元に圧縮し、研究開発費も8%減の58億元に抑えた。人件費が主な理由としているが、今後の研究などに影響が出る可能性もある。

自動運転タクシーの利用回数は26%増の89万回だった。6月には最も規模の大きい湖北省武漢市で完全無人サービスを開始した。新世代の自動運転車両の導入に向けたテストを進めていることも明らかにした。

中国版「ネットフリックス」と呼ばれる傘下の動画配信会社、愛奇芸(アイチーイー)からの収入は5%減の74億元だった。

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