中国南部の福建省の近くに位置する台湾の金門島では66年前の23日、1958年8月23日に中国軍が激しい砲撃を始め、40日以上続いた戦闘で軍人や民間人に多数の死傷者が出ました。
現地では、犠牲になった兵士などを追悼する式典が開かれ、ことし5月の就任後、初めて島を訪れた頼清徳総統が戦死者の墓碑に向かって線香や花輪をそなえ、黙とうしました。
このあと、頼総統は元兵士や戦死者の遺族との食事会に出席し、戦闘に参加した一人一人の貢献に対し、謝意を示しました。
そのうえで「中国の脅威に対抗するにはわれわれは必ず団結しなければならない。民主主義の陣営と協力して台湾海峡の平和を守りたい」と述べ、防衛力を強化する重要性を強調しました。
金門島の周辺では、ことし2月に違法操業をしていた中国漁船が台湾当局の取締り中に転覆して乗組員2人が死亡したあと、中国海警局の船が活動を常態化させるなど、緊張が高まっています。
頼総統としては、中国の圧力に直面するなか、台湾の自衛に向けた決意を内外に示すねらいもあるとみられます。
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