【NQNニューヨーク=川上純平】23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まり、午前9時35分現在は前日比222ドル72セント高の4万0935ドル50セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)の利下げが景気を支えるとの見方から主力株に買いが先行した。カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でパウエルFRB議長の講演が始まるとダウ平均の上げ幅は400ドルを上回る場面があった。
インフレの鈍化を背景に、利下げ開始に前向きな姿勢を示すFRB高官の発言が増えている。市場では、FRBが9月に利下げに転じるとの見方が多い。23日朝のニューヨーク債券市場では長期金利が前日終値を下回っており、金利と比べた株式の相対的な割高感が薄れたのも主力株への買いを促している。
10時ごろにパウエルFRB議長の講演が始まると、ダウ平均は上げ幅を拡大した。FRBが公表した草稿によると、パウエル議長は米国のインフレについて「(物価目標である)2%に持続的に戻る軌道にあるという自信が深まっている」と述べ、その上で「政策を調整する時期が来ている」と話した。利下げ観測が一段と高まり、株買いの勢いが強まった。
セールスフォースやインテル、ダウが上昇している。半面、メルクは弱含んでいる。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。