米国防長官 イスラエル国防相と電話会談

ヒズボラは25日、イスラエル軍の基地などを標的に340発のロケット弾と数十機の無人機を発射し、イスラエル軍の兵士1人が死亡しました。

今回の攻撃についてヒズボラは先月、イスラエル軍の攻撃で司令官が殺害されたことへの報復だとしています。

これを受けて、アメリカのオースティン国防長官は25日、イスラエルのガラント国防相と電話会談しました。

国防総省によりますとオースティン長官はイスラエルの自衛権を改めて強調するとともに、イランやイランが支援する勢力による脅威からのイスラエルの防衛を支援するアメリカの強固な決意を伝えたということです。

その一環としてオースティン長官は中東地域に派遣している2つの空母打撃群について地域にとどまるよう軍に指示したとしています。

アメリカとしては地域の緊張がこれ以上高まらないよう、ガザ地区での停戦と人質の解放をめぐる交渉での合意に向けて、イスラエルとハマス双方、それに関係国への働きかけを強めるものとみられます。

ヒズボラ最高指導者「報復完了」もイスラエル攻撃継続を強調

ヒズボラの最高指導者ナスララ師は25日、演説し「報復攻撃は計画通り完了したが、その成果が不十分であれば、さらなる攻撃も辞さない」などと述べた上で、ガザ地区での戦闘が続くかぎりイスラエルに対する攻撃を継続すると強調しました。

一方、この攻撃に先だって、イスラエル軍は大規模な攻撃の兆候があるとして隣国レバノンのヒズボラの拠点に空爆を行い、戦闘員など3人が死亡しました。

ネタニヤフ首相は25日の閣議で「イスラエル市民に対して使われるはずだった、数千発のロケットを破壊したがこれで終わりではない」と述べ、さらなる対抗措置をとる構えを示しています。

こうした中、イスラエルメディアは、ガザ地区での停戦と人質の解放に向けた協議に参加するため、イスラエルの情報機関のトップらが仲介国エジプトに到着したと伝えていて、地域情勢のさらなる不安定化が懸念される中、仲介国などがイスラエルとハマスの双方に合意の実現を迫ることができるかが焦点です。

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