【NQNニューヨーク=川上純平】27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落して始まり、午前9時35分現在は前日比60ドル89セント安の4万1179ドル63セントで推移している。前日に最高値を付けた後で、利益確定の売りが先行した。28日の通常取引終了後にエヌビディアの決算発表を控えて様子見の投資家も多い。
ダウ平均は8月上旬の大幅安から急速に回復し、26日に7月17日以来の最高値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げに転じるとの期待が株式相場を押し上げた。小幅な上昇に転じる場面があるものの、足元では高値警戒感も根強い。主力銘柄の一部には利益確定の売りが出やすい。米長期金利が3.8%台半ばと前日終値(3.81%)から上昇し、金利と比べた株式の相対的な割高感も意識された。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアは28日に2024年5〜7月期決算を発表する。人工知能(AI)向け半導体への旺盛な需要が業績をけん引するとみられているものの、株価は今年に入って大幅に上昇していることから市場の期待値も高まっている。決算発表後のエヌビディアの株価が大きく動けば市場全体に影響を及ぼすため、積極的な売買が手控えられている。
セールスフォースやアマゾン・ドット・コム、インテルが下落している。一方、トラベラーズやコカ・コーラは高い。ルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)が25年1月1日付で退任すると発表したアップルは売り先行で始まった後、小幅高に転じている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続落して始まった。
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