ロシアのプーチン大統領は国際刑事裁判所(ICC)加盟国のモンゴルを訪問した(2日、ロシア・南シベリア)=AP

ロシア大統領府は2日、プーチン大統領がモンゴルの首都ウランバートルに到着したと発表した。モンゴルは国際刑事裁判所(ICC)に加盟している。ICCが2023年3月にプーチン氏に逮捕状を出した後、プーチン氏が加盟国を訪問するのは初めてとなる。

ロシア大統領府によると、プーチン氏はフレルスフ大統領と3日に首脳会談を開く。ロシア・モンゴル関係のさらなる発展の見通しについて話し合い、国際的・地域的な時事問題について意見を交換するという。

ペスコフ大統領報道官は8月30日、プーチン氏が逮捕される可能性について「心配していない」と記者団に述べた。モンゴルとの間で逮捕しないことで事前に合意しているとみられる。モンゴルには拘束の義務がある。

モンゴルの首都ウランバートル市内の空港に到着したロシアのプーチン大統領を乗せた特別機(2日)=共同

プーチン氏はウクライナの子供の拉致に関与した疑いが持たれている。ICCはロシアによるウクライナ侵略の開始以降、ロシアの戦争犯罪を調査してきた。ウクライナ外務省は30日、プーチン氏の拘束を求める声明を出している。

プーチン氏はICCが逮捕状を出した後、中国や北朝鮮、アラブ首長国連邦(UAE)のほか、カザフスタンなどの旧ソ連諸国を訪問してきた。いずれもICCには加盟していない。

モンゴルが拘束義務を履行しない場合は、国際的な批判が高まる可能性がある。

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