AP通信は23日、衛星画像の分析から、パレスチナ自治区ガザ南部の都市ハンユニス近郊に新たなテント施設が設置されていると報じた。イスラエル軍が最南部のラファへの侵攻を計画するなか、ハンユニスはラファからの主な避難先になるとみられている。
ガザ保健省によると、昨年10月にガザで戦闘が始まってから、3万4千人以上が犠牲となり、ラファにはガザ北部や中部から避難している人ら150万人が集まっている。米ウォールストリート・ジャーナルは22日、「ラファ侵攻が迫っている」と報道。イスラエル側から説明を受けたエジプト政府関係者の話として、ラファからの避難先として、ハンユニスなどにテントや食料配給所、医療施設が設置される計画と伝えた。住民避難は2~3週間で、ラファでの戦闘は少なくとも6週間は続く見込みとしている。
AFP通信によると、赤十字国際委員会(ICRC)の中東担当幹部は23日、「住民避難は可能とは思えない」との見解を示した。「ガザ中部や北部の破壊の度合いをみると、人々をまともなシェルターや必要不可欠なサービスを受けられる場所に避難させることができるか分からない」と述べたという。(今泉奏)
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