4日、ガザ中部でポリオのワクチンを受ける子供ら=ロイター

【エルサレム=共同】国連機関は4日、パレスチナ自治区ガザ中部で1日に始まったポリオ(小児まひ)の予防接種活動は予定を延長して4日も続いたと明らかにした。過去3日でガザの10歳未満の子ども約3割に当たる18万7千人が接種を受けたという。ガザ保健当局幹部は3日、中部で戦闘を休止したイスラエル軍の「妨害はなく、順調に進んでいる」と述べた。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)などによると、5日以降は南部、北部の順に実施する。感染拡大を防ぐため10歳未満の約64万人のうち、9割以上の接種を目指している。

ガザ北部や南部では1日以降も軍の攻撃が続いており、ガザ保健当局によると、1日当たり数十人が死亡している。戦闘開始後のガザ側死者は4日現在で4万861人。

イスラエルでは3日も停戦交渉の遅れなどを批判し、政府に早期の妥結を求めるデモが各地で開かれた。停戦交渉ではネタニヤフ首相が軍のガザ・エジプト境界駐留を強硬に主張し、イスラム組織ハマスとの隔たりが埋まらず、難航している。

イスラエルメディアは3日、対外特務機関モサドのバルネア長官が2日、境界に駐留する軍は第1段階の合意以降に撤収する準備があると、停戦交渉の仲介国に伝えたと報じた。カービー米大統領補佐官は3日の記者会見で「今も妥結に向けて取り組みを続けている」と強調した。

一方、米司法省は3日、昨年10月の奇襲で米国籍者ら多数が殺害された「テロ攻撃」に関わったとして、シンワール最高指導者ら複数のハマス幹部を訴追したと発表。ガーランド長官はビデオ声明で「われわれの最後の措置にはならない」と強調し、ハマスの責任追及を続ける考えを示した。

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