勾留請求を巡る審理に出廷するため、裁判所に到着した柯文哲氏(5日、台北)=共同

【台北=共同】台湾第2野党、台湾民衆党の柯文哲主席(党首)が汚職容疑で逮捕された事件で、台北地方法院(地裁)は5日、柯主席に対する勾留請求を認める決定をした。柯主席は収監された。台湾高等法院(高裁)が4日、勾留請求を退け釈放を認めた地裁の決定を取り消し、再審理を求めていた。

柯主席側が抗告し、司法当局との攻防は続く可能性がある。だが創設者でもある柯主席の収監で民衆党は柱を失う形となり、厳しい状況に追い込まれた。

地検は、柯主席が台北市長だった2020年以降、商業施設建設を巡り、業者側の陳情に応じて容積率を不正に引き上げ、便宜を図った疑いがあるとみて捜査。8月31日に柯主席を逮捕し勾留請求したが、地裁は2日、嫌疑は重大ではないとして釈放を決定し、地検が抗告した。

高裁は4日の抗告審で、柯主席が施設建設の事案に「積極的に介入」していたと指摘。勾留請求を退けた地裁の判断は適切ではないとして審理を差し戻していた。

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