インドネシアからフィリピンに連れ戻されたアリス・グオ氏=AP

【マニラ=共同】フィリピン入国管理局は6日、北部ルソン島のバンバン市長を解任され、不法出国後にインドネシアで拘束されたアリス・グオ氏の身柄をインドネシア当局から引き取り、自国に連れ戻した後、逮捕したと発表した。入国管理法違反の罪で裁かれるとした。

グオ容疑者は人身売買などの容疑で警察が立ち入り捜査した中国人向けオンライン賭博の運営に関与したことが発覚し8月12日付で解任された。実際は中国人で、フィリピン国籍を偽装して違法に市長になった疑いがある。

南シナ海問題で中国への反感が広がる中、事件は国民の関心を集め、連行して法を執行するようマルコス大統領が指示していた。

グオ容疑者は7月18日に不法出国。9月4日にジャカルタ郊外で拘束された。フィリピンの内相や国家警察長官が身柄を引き取り、6日未明に専用機でマニラに移送した。

グオ容疑者は犯罪組織とのつながりが疑われ、上院公聴会を欠席し議会を侮辱したとして別の逮捕状も出ていた。上院議員は中国のスパイではないかとの見方も示したが、具体的証拠は明らかになっていない。

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