トランプ氏は「政治的に不利な」影響を避けるため、量刑判断の延期を求めていた=AP

【ニューヨーク=弓真名、朝田賢治】ニューヨーク州裁判所は6日、トランプ前米大統領が不倫の口止め料を不正に処理したとして有罪判決を受けていた事件の量刑言い渡しを、大統領選後の11月26日に延期することを決めた。当初は9月18日に判断する予定だった。裁判所は「(量刑)手続きが選挙に影響を与えようとしているとの誤解を避けるためだ」と説明した。

トランプ氏は5月、大統領経験者として初めて有罪判決を受けた。12人の陪審団の全会一致だった。量刑の言い渡し日は当初7月に予定されていたが、米最高裁が同時期に下した大統領への免責判断を受けて9月まで延期されていた。

トランプ氏の弁護団は8月、同氏が共和党の大統領候補として選挙戦に出馬していることから「『政治的に不利な』影響を避けるため」として、さらなる延期を求めていた。今回、裁判所はこの申し立てを認めた。

裁判を担当するファン・マーチャン判事は「本件は米国の歴史上唯一無二の裁判だ。本件を続行すべきだと判断した場合、判事は量刑という重く難しい問題に直面する」と指摘。「選挙に影響を与えようとしているとの誤解を避けるために延期を決定した」と述べた。

トランプ氏は6日、自身が運営するSNS(交流サイト)に「ニューヨーク地区検察の魔女狩りは延期になった。なぜならそのような事件は無かったと皆が気づいているからだ。私は無実だ」と投稿した。

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