【北京=時事】中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室の陳斌華報道官は6日、浙江省温州市の中級人民法院(地裁)が台湾人の社会活動家の男性に国家分裂罪で懲役9年の判決を下したと発表した。「一つの中国」原則の受け入れを拒否する台湾の頼清徳政権をけん制する狙いもあるとみられる。
男性は楊智淵氏。中国滞在中の2022年8月に拘束され、先月26日に判決を受けた。陳報道官によると、08年から20年にかけて台湾で、独立を目指す活動をして「台湾建国」などをたくらみ、中台統一を妨害したという。台湾での自由な政治活動を中国の刑法で裁いた。
中国の司法機関や情報機関などは今年6月、台湾独立に動いた場合の現行法に基づく処罰に関して指針を発表し、最高刑を死刑とした。台湾で対中政策を所管する大陸委員会は今回の判決に対し「中国側の狙いは台湾の全ての人々をどう喝することにある」と反発して、即時釈放を求めている。
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