国営の中国中央テレビは、立法機関に当たる全人代=全国人民代表大会の常務委員会で10日、定年の延長に関する法案を審議したと伝えました。

中国では、建国まもない1950年代に定年年齢が定められ、男性はすべての従業員が60歳、女性は幹部が55歳で、そのほかの従業員が50歳となっています。

ただ、近年は、急速に少子高齢化が進み、2035年ごろには60歳以上の人口が4億人を超え全体の3割以上を占めるという予測もあり、労働人口の減少やひっ迫する年金財政に対応する必要があるとして、定年を延長する議論が本格化していました。

具体的な法案の内容は明らかになっていませんが、男女とも今後、段階的に65歳まで延長する案などが伝えられています。

ただ、中国経済の減速などを背景に若い世代の失業率が高止まっていて、定年の延長は若い世代の雇用を奪うことになるのではないかという懸念も出ています。

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