ペルーのアルベルト・フジモリ元大統領(AP=共同)
【サンパウロ共同】1990年にペルーで日系人として世界で初めて大統領に就任、97年には首都リマの日本大使公邸人質事件の武力解決を指揮したアルベルト・フジモリ氏が11日、死去した。86歳だった。地元メディアが伝えた。 フジモリ氏は昨年12月に約5年ぶりに釈放されるまで、人権侵害事件で服役していたが、服役中も心疾患などで入退院を繰り返していた。今年5月には舌に悪性腫瘍が見つかったと公表し、6月には転倒して骨折。今月上旬、検査を受けるため病院を訪れていた。 経済再建やゲリラ掃討で功績を上げたが、2000年に側近の大がかりな汚職事件が発覚して罷免された。在任中の軍による市民虐殺事件で殺人罪に問われ、10年に禁錮25年の実刑判決が確定。リマの警察施設に収監された。 現在の熊本市出身の移民を両親にリマで生まれ、国立モリナ農科大を卒業、同大学長を経て1990年に初当選した。
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