メキシコ上院は11日未明、裁判所裁判官への公選制導入を柱とする司法制度改革法案を可決した。下院を既に通過しており、近く施行される。改革を巡っては、司法の中立が損なわれかねないという懸念が広がり、米国のサラザール駐メキシコ大使が「民主主義の大きなリスク」と述べていた。

 司法改革はロペスオブラドール大統領が強く主張。大統領選に併せて6月に行われた連邦議会選で与党が大勝したため、今月発足した新議会で審議に入った。月末に任期満了を迎える大統領の「置き土産」となる。

 今回の法案は憲法改正を伴うため、可決には3分の2の賛成が必要だった。与党による説得工作が奏功し、報道によると賛成86、反対41で採択された。(時事)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。