【カイロ=共同】ブリンケン米国務長官は18日、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉の仲介国エジプトを訪問し、シシ大統領と会談した。レバノンで起きた通信機器の一斉爆発で地域情勢が緊迫する中、ブリンケン氏は会談後の記者会見で緊張緩和を訴えた。「地域安定にはガザの停戦実現が最善の方法だ」と強調した。
ガザの停戦交渉は、イスラエルのネタニヤフ首相が要求するガザ・エジプト境界への軍の駐留を巡り、イスラム組織ハマスとの溝が埋まらず、停滞している。バイデン米政権は、新たな停戦案に関する協議をエジプトや、もう一つの仲介国カタールと続けている。
ブリンケン氏は会見で、一部の問題が未解決のままだと認め、合意に至らないのは「政治的意思の問題だ」と指摘した。
エジプトはイスラエル軍の境界駐留に反対している。ブリンケン氏と共同で会見したアブデルアティ外相は「境界管理を巡るいかなるルール変更も認めない」と述べた。
エジプト大統領府によると、シシ氏とブリンケン氏は会談で、停戦実現のための取り組み強化や地域の緊張緩和に向けた協力で一致した。
ガザ保健当局は18日、昨年10月の戦闘開始後のガザ側死者が4万1272人になったと発表した。
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