【ソウル=上野実輝彦】北朝鮮の朝鮮中央通信は19日、重量4.5トンの超大型弾頭を搭載した新型戦術弾道ミサイルの試験発射を18日に実施し、成功したと伝えた。日韓が発射を探知した、短距離弾道ミサイルを指すとみられる。 同通信によると、ミサイルは飛行距離を半分程度に抑え、320キロ先の目標への命中精度と弾頭の爆発威力を検証した。現地指導した金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記は満足を示し、「核戦力を増強し続けるとともに、商用兵器部門でも世界最強の軍事技術を保有しなければならない」と強調した。ロシアなどへの売却が念頭にあるとみられる。
北朝鮮は7月にも4.5トンの弾頭を搭載した同型のミサイルを試験発射し、最長500キロ、最短90キロの飛行にそれぞれ成功したと主張していた。
◆現地視察を国内報道せず、韓国側「異例」
一方、19日付の党機関紙・労働新聞は、新型戦術弾道ミサイルに関する記事を掲載しなかった。韓国統一省高官は「正恩氏の動向を国内向けに報道しなかったことは異例」と述べた。 朝鮮中央通信によると、18日には「戦闘の用途に合わせて性能を高度化した戦略巡航ミサイル」の試験発射も実施した。
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