【NQNニューヨーク=川上純平】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比260ドル36セント高の4万2175ドル11セント(速報値)で終えた。中国で26日に追加の景気浮揚策が示されたのに加え、同日発表の米経済指標が景気の底堅さを示したことから景気敏感株が上昇した。一部銘柄の決算発表を手掛かりに半導体株にも買いが入り、相場を押し上げた。

中国当局は26日に不動産市場の安定化を図る支援策を打ち出した。24日には預金準備率の引き下げなどを決めており、一連の景気刺激策が中国経済を支えるとの見方が広がった。26日の米株市場では資源・産業資材関連で中国経済の恩恵を受けやすいとみられるキャタピラーやダウ、スリーエムが上昇し、相場を押し上げた。

26日発表の週間の米新規失業保険申請件数は21万8000件と、ダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(22万3000件)を下回った。労働市場が底堅く推移しているとの見方が強まり、米経済が大幅な悪化を避けられるとの期待が広がったのも景気敏感株への買いを促した。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体メモリーのマイクロン・テクノロジーが急伸した。25日夕発表の2024年6〜8月期決算が市場予想を上回る内容となり、アナリストの好評価が相次いだ。半導体需要は好調との見方から関連株に買いが広がり、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やクアルコムなどが買われた。

ダウ平均の構成銘柄ではアムジェンやインテル、ボーイングも上昇した。半面、ウォルマートやシェブロンには売りが出た。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸し、前日比108.086ポイント高の1万8190.291(速報値)で終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は反発し、最高値を更新した。

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