【ジュネーブ共同】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は9月30日、イスラエル軍によるレバノン南部への空爆で死亡したイスラム組織ハマスの幹部がUNRWA職員だったと表明した。UNRWA職員とハマスのつながりが改めて明らかになり、UNRWAの活動継続が難しくなる可能性がある。  ラザリニ事務局長はスイス西部ジュネーブで記者会見し、今年3月にこの職員とハマスの結び付きに関する指摘を受け「停職にして調査中だった」と説明。ハマスの軍事部門の幹部だったことは知らなかったと述べた。  イスラエルの在ジュネーブ国際機関政府代表部は声明で、このハマス幹部が「UNRWAの学校の校長だった」と指摘。「ハマスは組織的かつ広範囲にUNRWAに侵入している」と主張した。  UNRWAは今年末までに約8千万ドル(約115億円)の資金不足に陥る見通し。ラザリニ氏は多くの国が支援削減の可能性を示しているとして、来年以降の活動の見通しが立たないと訴えた。  国連はUNRWAの職員9人が昨年10月のハマスによるイスラエル奇襲に関与した可能性があると認定している。


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