2日、レバノンの首都ベイルートで、イスラエル軍の攻撃を避け飲食店に避難する市民(ロイター=共同)

 【ジュネーブ、エルサレム共同】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は3日、イスラエル軍が地上侵攻するレバノンで、避難所で生活する35万人を含めて100万人以上が避難民になったと述べた。軍報道官は、レバノン南部の一部地域の住民に対し退避するよう要求した。軍は「限定的」と称して侵攻を開始したが、攻撃を強化し避難民がさらに増加する可能性もある。  テドロス氏は、戦闘激化により直近の24時間以内に28人の医療従事者が死亡したとも明らかにし、医療従事者の保護を求めた。戦闘から逃れるために職場を離れた医療従事者も多い。  イスラエルはヒズボラとの交戦で避難している北部住民の帰還を目標に掲げる。軍の3日の発表によると、ハレビ参謀総長は、ヒズボラが国境地帯につくったイスラエル住民を攻撃するための設備を破壊する考えを強調した。  WHOによると、昨年10月のイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘開始以来、レバノンでの医療従事者の死者数は計73人となった。医療施設も無差別に攻撃対象とされ、支援を求める人々にも影響が及んでいる。レバノン南部では既に37の施設が閉鎖したという。


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