ウクライナ西部リブネの施設で開かれた車いす合宿の参加者ら=9月(共同)

 ロシアの侵攻が続くウクライナで、同国のNPO「積極的リハビリグループ」が半身不随になった軍人や歩行できなくなった人に車いすの使い方を教えている。年に数回開く「初心者」向けの合宿は、侵攻前に比べ軍人の参加者の割合が急増し、全体の3割を占めている。社会復帰を目指して参加を希望する人が絶えないという。  「腕の筋肉を意識して。車いす移動に欠かせないよ」。合宿会場の西部リブネの施設に講師の声が響く。参加者は慣れない運動に戸惑いつつ、音楽に合わせてゴムチューブを引っ張った。バリアフリー設備が整った広々とした敷地は果樹や芝生に囲まれ、癒やされる空間だ。  一度の合宿は10日間で約20人が参加。講師と生活を共にしながら車いす利用の基礎を学ぶ。トイレの便座やベッドへの移動方法は「病院で教えてもらうより分かりやすい」(参加者)と好評だ。  ウクライナは自国の戦傷者の数を公表していないが、負傷者を受け入れるドイツの当局は4月、侵攻で3万~5万人が手や足の切断手術を受けたとの推計を公表した。(リブネ共同)


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