ドゥテルテ前大統領は7日、みずからのSNSを通じて、来年5月に予定されるフィリピンの中間選挙で南部ミンダナオ島の最大都市、ダバオ市の市長への立候補を届け出たことを発表しました。

ドゥテルテ前大統領はことしに入ってからマルコス大統領と対立する姿勢を強めていて、長女のサラ・ドゥテルテ副大統領が前大統領は中間選挙で政治的な影響力の拡大を目指すと発言していました。

このため中間選挙での身の振り方が注目されていましたが、ドゥテルテ氏本人は先週、79歳という年齢を理由に「全国的な選挙運動はもう難しい」などと述べていました。

ドゥテルテ氏は大統領に就任した2016年までにダバオ市長を通算で7期、20年余り務めていて警察の権限を大幅に強化するなどして、市内の治安を回復したことから頭角を現しました。

一方で、大統領在任中は捜査員による容疑者の殺害も認める考えを示すなど、強硬な麻薬犯罪の取り締まりを全国で主導したことから、当局が認めるだけでも6000人を超える死者が出ていて、ICC=国際刑事裁判所による人道に対する罪の捜査の対象となっています。

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