被団協の和田征子事務局次長にテレビ電話で祝意を伝えるフリードネス・ノーベル賞委員長(左)=12日、ノルウェー・オスロ(共同)

 【オスロ共同】日本全国の被爆者らでつくる日本原水爆被害者団体協議会(被団協、東京)へのノーベル平和賞授与の発表から一夜明けた12日、ノルウェーの首都オスロのノーベル平和センターで受賞決定の記念イベントが開かれた。フリードネス・ノーベル賞委員長が被団協事務局次長の和田征子さん(80)にテレビ電話で祝意を伝え、来場者から大きな拍手が送られた。  平和賞の証書に使われる、薄紫や黄緑の水彩絵の具などで描いた絵も披露された。大型スクリーンに登場した和田さんは顔をほころばせながら「受賞は予想をしていなかった」と英語で話した。「被爆者の平均年齢は86歳。毎年約9千人が逝去する」と指摘。受賞決定は「被団協をもっと知ってもらう最後の機会」だと語った。  被爆者にとって体験を振り返るのは苦しいことだが「使命感と決意が支えとなってきた」とも述べた。会場は市民や観光客ら100人以上で埋まった。  核兵器禁止条約の制定を主導し2017年にノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」や、核兵器反対団体のメンバーらによるディスカッションもあった。


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