【ドバイ=福冨隼太郎】イスラエル軍は17日、イスラム組織ハマスの最高指導者シンワール氏を殺害した可能性があると明らかにした。イスラエル公共放送KANは、当局者の話として同氏が死亡したと報じた。殺害が確認されればハマス掃討を進めてきた同国のネタニヤフ政権にとって大きな戦果となる。
イスラエル軍は声明でパレスチナ自治区ガザへの攻撃で3人のテロリストを殺害したと表明。「このうち1人がシンワールである可能性を調査している」とした。「現時点でテロリストの身元は確認できていない」としている。
ハマスはシンワール氏の安否についてコメントしていない。
イスラエルのガラント国防相は同日、X(旧ツイッター)に「我々の敵は隠れることはできない。我々は敵を追いかけ、排除する」と投稿した。
シンワール氏はハマスのガザ地区トップとして、2023年10月のイスラエルへの越境攻撃を首謀したとされる。対イスラエル強硬派として知られ、イスラエル軍はガザでの戦闘でシンワール氏を最大の標的として行方を追ってきた。
同氏は7月末にハマスの最高指導者だったハニヤ氏がイランの首都テヘランで殺害された後、8月にその後継に選出された。ハマスやイランはハニヤ氏がイスラエルによって殺害されたと断定している。
ハマスは1年以上にわたるイスラエル軍との戦闘で主要幹部や戦闘員を失っている。シンワール氏の殺害が確認されれば、組織の弱体化が一層進むのは避けられない。戦闘員の士気が下がる可能性もある。
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