【ニューヨーク=野一色遥花】米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが29日発表した8月のS&Pコアロジック・ケース・シラー指数は前年同月と比べ4.2%(季節調整済み)上昇した。2023年9月以来11カ月ぶりの低い伸びとなった。住宅価格がすでに高い水準にあるうえ、在庫が増え始めていることが重荷となった。
同指数は全米住宅価格を反映する。都市別でみると、指数の上昇率はニューヨークが前年同月と比べ8.1%、ラスベガスが同7.3%上がった。主要20都市全てで前年同月を上回ったが、上昇率が10%を超えた都市はなかった。
キャピタル・エコノミクスの北米担当エコノミスト、トーマス・ライアン氏は「在庫が増えていることなどが要因」と解説する。全米不動産協会(NAR)まとめで中古住宅の在庫は9月に139万戸で4.3カ月分だった。前月の4.2カ月分や1年前の3.4カ月分より増えた。米商務省によると新築住宅の9月末時点で在庫は47万戸で、7.6カ月分だった。
米連邦住宅金融庁(FHFA)が28日発表した8月の全米住宅価格指数(季節調整済み)は前年同月と比べ4.2%上昇した。
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