【ロンドン=日高大】スペインの金融最大手サンタンデール銀行が29日発表した2024年7〜9月期決算は、純利益が前年同期比12%増の32億5000万ユーロ(約5300億円)だった。純利益は四半期ベースで過去最高だった。主力とする個人向け(リテール)部門の業績が伸びた。
リテール部門では、純金利収入が69億7400万ユーロと6%伸長した。純手数料収入を含めた総収入は4%増の81億5700万ユーロだった。コスト削減も進み、リテール部門の純利益は20%増の20億3600万ユーロとなった。
グループ全体の純金利収入は0.05%増の112億2500万ユーロだった。預貸の利ざやを示す純金利マージンは2.79%で、前年同期の2.82%から下落した。純手数料収入は2%増の31億8900万ユーロだった。
サンタンデール銀行は24年の目標収益成長率を1桁台半ばから1桁台後半に引き上げたほか、有形株主資本利益率(ROTE)の見通しも従来の16%から16%以上に上方修正した。アナ・ボティン会長は「1株あたり利益(EPS)が19%増加するなど、収益性の高い成長を継続している」とコメントした。
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