【ソウル=木下大資】北朝鮮は1日、10月31日に発射実験を行った大陸間弾道ミサイル(ICBM)は新型の「火星19」だと明らかにした。同国メディアが伝えた。「最終完結版ICBM」だと表現している。米大統領選を前に、米本土を射程に収める兵器開発の進展を誇示した形だ。  朝鮮中央通信によると、火星19は最高高度7687.5キロまで上昇し、85分56秒かけて1001.2キロを飛行。日本海の目標水域に着弾したという。最高高度と飛行時間は昨年3回発射した固体燃料式ICBM「火星18」を上回り、過去の北朝鮮のICBM発射の最高記録だった。

◆「核武力の強化路線を絶対に変えない」

 配信された写真では、火星19は3段式で、片側11輪の移動式発射台(TEL)を使用。片側9輪のTELから発射する火星18より長くなり、弾頭重量が増えたと推定される。複数の弾頭を搭載して攻撃力を高める「多弾頭」を念頭にしているとの見方も韓国内で出ている。噴射された火炎の色や形は固体燃料式の特徴を示した。  同通信によると、発射に立ち会った金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記は、核・ミサイル開発で確保した自国の地位が「絶対不可逆であることを世界に示すことになった」と満足を示し、「核武力の強化路線を絶対に変えない」と改めて強調したという。 

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