米ウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=三輪恭久】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発して始まり、午前9時35分現在は前日比282ドル68セント高の4万2046ドル14セントで推移している。前日夕に四半期決算を発表したアマゾン・ドット・コムなどが上昇。前日に下げが目立ったハイテク株の一部にも買いが入り、相場を押し上げている。ダウ平均の上げ幅は500ドルを超える場面がある。

アマゾンは一時8%高となった。前日夕に発表した2024年7〜9月期決算では売上高と1株利益が市場予想を上回り、好感した買いが入っている。インテルも一時9%高となった。四半期決算と同時に示した24年10〜12月期の収益見通しが市場予想以上で、材料視されている。

一方、アップルは下落している。前日夕に発表した24年10〜12月期の収益見通しは売上高と特別項目を除く1株利益が市場予想を上回ったものの、利益率が高いサービス事業の売上高が市場予想に届かなかった。中国の販売回復が鈍かったうえ、10〜12月期見通しが慎重との受け止めから、売りが優勢となっている。

1日朝に発表された10月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比1万2000人増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(10万人増)を大きく下回った。民間部門の雇用者数が、増加を見込んでいた市場予想に反して減少した。9月分と8月分も下方修正した。失業率は前月と同じ4.1%だった。

10月の雇用統計はストライキやハリケーンなどの一時的な要因の影響を受けた面があるものの、弱い内容だったとの見方が広がった。同日朝の米債券市場では短い年限の国債利回りが大幅に低下している。米連邦準備理事会(FRB)が段階的な利下げを続けるとの見方が強まり、株式の買い安心感につながっている面がある。

そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ボーイングが上昇している。新しい労働協約案を巡って来週に組合員投票をすると伝わった。ストライキ終結の観測から、買いが入った。シェブロンやマイクロソフト、マクドナルドも高い。半面、メルクやアムジェンは下落している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発して始まった。エヌビディアやテスラなどが上昇している。

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