領空侵犯した中国軍のY9情報収集機=8月26日、東シナ海上空(防衛省統合幕僚監部提供)
中国軍機が8月に日本領空を初めて侵犯した問題で、中国政府が9月、「予期しない妨害」が原因だったと日本政府に伝えていたことが2日分かった。ミスとは認めなかった。自衛隊機による中国軍機の追跡を「妨害」と主張している可能性がある。領空侵犯という国際法上の違法行為の責任を自衛隊機に転嫁した形だ。再発防止策も示しておらず、日本側は反発している。複数の日中外交筋が明らかにした。 領空侵犯の原因に関する中国側の釈明が明らかになるのは初めて。石破茂首相は11月中旬に南米で開かれる国際会議に合わせて調整している習近平国家主席との初会談で詳細な説明を要求する方針だ。中国政府が原因究明や再発防止に消極的な姿勢を取り続ければ、偶発的衝突など不測の事態への懸念が強まる。 中国政府は領空侵犯の直後から東京と北京の外交・防衛ルートで日本側と意思疎通を図った。外交筋によると、中国側は9月、領空侵犯の原因を巡り日本や自衛隊を名指しはせずに「妨害」があったと言及。
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