【マニラ共同】フィリピン南部ミンダナオ島で4日、和平合意に基づき議院内閣制のイスラム自治政府を樹立する来年5月の議会選の候補者登録が始まった。かつて政府軍と戦ったモロ・イスラム解放戦線(MILF)が過半数を制して自治政府を主導できるかどうかが焦点。治安回復が自治政府の最大の課題となる。 暫定自治政府を率いてきたMILFの政党は、各地の有力氏族が結集した「大連合」に苦戦しそうだったが、自治政府の領域からスールー州を除外する9月の最高裁決定で追い風を受ける。大連合は首相候補に擁立した同州知事が出馬できなくなり、同州の票田も失って勢いが衰えたためだ。 ただ暫定自治政府は最高裁決定に対応するため選挙延期を要請しており、今週、上院で審議される見通し。 MILFは2014年、政府と包括和平合意を結び、武装解除に同意した。しかし有力氏族の私兵団が武器を保有し続けていることに反発しており、最終段階の武装解除には応じないまま選挙戦に突入する見通しだ。
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