米ウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=稲場三奈】7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比65ドル55セント安の4万3664ドル38セントで推移している。前日に過去最高値を更新した後で、主力株の一部に持ち高調整の売りが出ている。午後に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、様子見の姿勢もみられる。半面、ハイテク株中心に買いが続いており、相場を支えている。

5日投開票の米大統領選では共和党候補のトランプ前大統領の当選が確実となったほか、連邦議会選挙でも共和党が上院で多数派となった。次期政権が減税や規制緩和を進めるとの期待感から、ダウ平均は前日に1508ドル高となった。前日に大きく上げた金融株や景気敏感株など、主力株の一部には持ち高調整や利益確定の売りが出ている。

7日発表の労働指標は強弱入り交じる内容だった。週間の米新規失業保険申請件数は22万1000件増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(22万件)をわずかに上回った。上方修正された前回分(21万8000件)から増加した。一方、7〜9月期の米労働生産性指数(速報値)で企業の賃金負担を示す単位労働コストは前期比年率で1.9%上昇。市場予想(1.1%上昇)を上回った。

午後には米連邦準備理事会(FRB)がFOMCの結果を発表する。市場では0.25%の追加利下げをするとの見方が根強く、今後の政策動向を見極めようと会合後のパウエルFRB議長の記者会見に注目が集まっている。

個別では、JPモルガン・チェースやアメリカン・エキスプレス、ゴールドマン・サックスが下げている。トラベラーズやキャタピラーも安い。半面、ボーイングやインテル、ホーム・デポは高い。アマゾン・ドット・コムやアップルといったハイテク株には買いが入っている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日続伸して始まり、前日に付けた最高値を上回って推移している。

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