中国南部の広東省珠海にある運動施設で11日の夜、暴走した車が大勢の人を次々とはねた事件で、地元の警察当局は35人が死亡し、43人がけがをしたと昨夜、明らかにしました。

車を運転していた62歳の男は現場で拘束され、警察当局は初動捜査の結果、離婚後の財産分与をめぐる不満が事件の動機だとする見方を示しています。

警察によりますと、男は現場で自殺を図り、現在も治療を受けているということです。

中国メディアによりますと、現場の運動施設はウォーキングのコースにもなっていて警察によりますと、男は小型のSUV=多目的スポーツ車で侵入し運動していた人たちが巻き込まれたということです。

中国ではこのところ、公共の場所や人が集まる場所での凶悪な事件が相次いでいて、35人もの死者が出た今回の事件に大きな衝撃が広がっています。

近くに住む女性は「こんなに多くの人が亡くなったのに、怖くないはずがありません。とても悲しいです」と話していました。

また、別の男性は「珠海はとても安全な街だと思います。事件が起きて市民として悲しいです」と話していました。

広州の日本総領事館によりますと、これまでに日本人が巻き込まれたという情報は入っていないということです。

香港のテレビ放送に猛スピードで走る車の動画

香港のテレビ局、TVBが放送した事件当時のものだとするネット上の動画では、人々の間を猛スピードで走る車が写っています。

また、多数の運動着姿の人たちが地面に倒れ込み、混乱した様子がうかがえます。さらに心臓マッサージを行う人の姿や救急車が到着し救助活動にあたる様子も写っています。このほか、黒っぽい車の周囲をさすまたや盾のようなものを手にした警察官が取り囲む様子も確認できます。

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