【バクー=共同】アゼルバイジャンで開催中の第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)で、南米アルゼンチンの代表団が交渉から離脱して帰国するよう本国から指示されたことが14日、分かった。COP29の交渉担当者が事実を認めた。

アルゼンチンのミレイ大統領は温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」に否定的な見方を示したことがある。

交渉担当者は「アルゼンチンと国連の問題だ」と語り、理由など詳細は明らかにしなかった。多国間協力を推進するCOP29の交渉で、パリ協定からの再離脱を唱えるトランプ前米大統領の再選に加え、新たな懸念材料が浮上した形だ。

過激な言動で知られるミレイ氏は、アルゼンチンの「トランプ」と呼ばれる。両氏は12日に電話会談したが、気候変動問題が話題になったかどうかは不明。

欧米メディアによると、アルゼンチンの代表団は13日に帰国を命じられ、アゼルバイジャンに向かう予定だった別の代表メンバーにも渡航中止の指示があったという。

COP29は11〜22日の日程で、アゼルバイジャンの首都バクーで開催。途上国に対する2025年以降の資金支援の新たな目標などを巡り、交渉が続いている。〔共同〕

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