ラオスで開かれたASEAN拡大国防相会議にあわせて、アメリカはオースティン国防長官と中国の董軍国防相の会談を調整しようとしましたが、実現しませんでした。
中国国防省の呉謙報道官は21日夜コメントを発表し「責任は完全にアメリカ側にある。台湾問題で中国の核心的利益に損害を与えながら、何事もなかったかのように中国軍と交流を行うことはできない」と非難し、アメリカによる台湾への武器売却などが背景にあることを示唆しました。
その上で「アメリカ側が中国の核心的利益を尊重し、両軍のハイレベルの交流に有利な状況を作り出すよう努めることが急務だ」と主張しました。
米中の間では、今月16日にバイデン大統領と習近平国家主席による1年ぶりの首脳会談が行われ、双方が対話を維持する重要性を強調しています。
一方で習主席は、台湾問題は越えてはならない一線、「レッドライン」だと強調していて、国防相会談をめぐる中国の対応にはトランプ次期政権の発足を前にこうした立場を印象づけるねらいがあるものとみられます。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。