内戦が続く中東のシリアで、アサド政権が支配していた第2の都市アレッポに反政府勢力が大規模な攻撃を行い、大部分を制圧しました。

シリア人権監視団体によりますと、反政府勢力が11月27日から、アサド政権が支配していたアレッポに大規模な攻撃を行い、空港や検問所などを含む市内の大半を制圧したということです。

また政権側も「反撃に備えるため、部隊の再配置を行った」とアレッポのからの撤退を認めた上で、反政府勢力から奪還するとの声明を出しました。

こうしたなか、政権側を支援するロシア軍がアレッポを空爆するなどしていて、シリア人権監視団体は今回の戦闘で民間人を含む327人が死亡したとしています。

2011年の「アラブの春」と呼ばれる民主化運動が中東各地に広がり、シリアは内戦状態になりました。その後、アレッポは反政府勢力の拠点となっていましたが、ロシアやイラン、親イラン武装組織ヒズボラの支援を受けたアサド政権が2016年に制圧していました。

紛争が再燃したことで避難民の増加など人道状況の悪化のほか中東情勢の緊張がさらに高まる恐れがあります。

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