トランプ次期米大統領、カナダのトルドー首相(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米FOXニュースは2日、トランプ次期大統領が11月29日に南部フロリダ州の私邸でカナダのトルドー首相と会談した際、カナダが関税を回避したいなら米国の「51番目の州」になるべきだと述べたと報じた。出席者は冗談と受け止めたとしているが、「米国第一」を掲げ、同盟国に対しても主従関係を明確にする外交姿勢の一端をのぞかせた。  会談は、夕食会形式で約3時間実施された。トランプ氏はトルドー氏に対し、カナダから流入する不法移民の対策が取られ、米国の貿易赤字が改善しなければ、来年1月の就任初日にカナダからの全輸入品に25%の関税を課すと伝えた。  トルドー氏は関税が強化されればカナダの経済が崩壊すると訴えたが、トランプ氏は米国から貿易で大金を巻き上げなければカナダは生き残れないのかと嫌みを言った上で、カナダは米国の州になりトルドー氏は州知事を務めるべきだと主張した。  会談に同席したカナダのルブラン公安相は3日「トランプ氏は冗談を言い、私たちをからかった。真剣な発言では全くなかった」とカナダメディアに説明した。

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