シリアでは先月27日以降、反政府勢力が攻勢を強めていて、北部の主要都市アレッポの大部分を制圧しました。

これに対してアサド政権側も大規模な空爆で反撃するなど、激しい攻防が続いています。

こうした中、国連の安保理では3日、緊急会合が開かれ、ロシアのネベンジャ国連大使は反政府勢力について「安保理が国際テロ組織と認めた集団との戦闘は続けなければならない」と主張し、アサド政権を軍事的にも支援する姿勢を崩しませんでした。

これに対しアメリカのウッド国連次席大使は、空爆で民間人にも死傷者が出ているとして「すべての当事者が残忍な空爆を中止するよう、声をそろえて要求しなければならない」と述べました。

ただ、反政府勢力による攻撃がアメリカや国連によってテロ組織に指定されているグループに主導されていることについては「当然ながら懸念している」と述べ、対応の難しさをにじませていました。

国連の特使や各国からは政治的な解決を求める声があがりましたが、アメリカとロシアの対立が浮き彫りになる形となりました。

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